私の友達は「変」なヤツが多い。

「変」といっても様々な種類が存在するが、

よくもまあこうも「変」が被らないなと感心するほど、

多種多様の「変」が周りに集まってくる。

今でも繋がりのある「変」な友人もいれば、

「変」ゆえに疎遠となってしまった友人もいるが、

今回はその「変」な友人たちを少し紹介したいと思う。

以前勤めていた職場の同期くんである。

彼は入社前研修の2日前に内定が決まったという滑り込みボーイなのだが、

それまでの就職活動で苦労したのかというと、そういうことではなく、

秋頃までプー太郎を目指していたそうなのだが、

このままでは死ぬのでは…?と不安になり冬から就活を始めたそうだ。

そんなやつをよく採用したものである。

彼は元々インド料理屋でアルバイトをしていたそうで、得意料理は1も2も3もカレー。

しかもしっかりルーを使わずスパイスのみで仕上げる本格派。

マメな彼はいつも会社に自慢のカレーをアレンジした弁当を持ってきており、

同期達で「一緒にお昼を食べようよ!」と毎回誘うのだが、

「僕は大丈夫です!」と一人弁当を抱えて公園でランチをしていた。

ちなみに働いていたのは都心のビル街だったので、

近隣で公園を見た記憶はない。

ある日彼が渋谷近辺での仕事が決まった際、

出社時間になっても中々出勤をしてこなかった。

最初は寝坊かと思ったのだが、連絡もない。

不安になり連絡をしたところ、電話に出たのはなんと警察だった。

事件か!?事故か!?Pくんは無事なのか!?と周りが神妙な面持ちの中、

警察からの一言目はこうだったそうだ。

「あっ、これ本当に君のスマホなんですね」

どうやら彼は、渋谷のスクランブル交差点で職質を受けたそう(あの大人数の中で捕まるほど挙動不審だったのだろう)。

そこで持ち物を見たところ、バッキバキに割れホームボタンが紛失しているスマホがカバンの中から見つかり、「このスマホは君のものじゃないね?」と捕まっていたそうだ。

自分のものだと説明をしても、割れすぎたスマホで中々文字も読めない状態であり、

また口下手が上手に見えるほど口下手な彼は上手く説明できなかったそう。

ちなみに彼がスクランブル交差点で職質を受けたのは、初めてではなかったそうなので、

あまりに挙動不審な男がいたら、それはPくんかもしれない(怖い話?)。

学生時代の同級生。

入学初日に席が隣だったので声をかけ、なんとなく2人で行動をするようになった。

周りがペアからトリオ、トリオからグループと交流の輪を広げていく中、

私たち2人は半年以上2人きりで過ごしていた。

後に声をかけてくれた別の友人に話を聞いたところ、

「いつも2人で何かやってはゲラゲラ笑ってて2人の世界すぎた~~!」とのこと。

確かにあの頃の私たちは「もしかしてハブられているのか?いやまさか!私たちの方がハブっているのだ!」とズレた尖り方をしていた。

Mちゃんはとにかく加工の入った写真や動画が大好きだった。

暇さえあれば、当時流行っていた頭や目が大きくなる加工や、

極端に顔のパーツがズレる加工のアプリで写真を撮ってはゲラゲラ笑っており、

私がバイトを終えスマホを見た時には、

顎にマーカーで目や鼻を直書きしたキャラクターが、

労をいたわり愛を伝えるという2分半程の動画が送られていたこともあった。

Mちゃんは大胆な一面もあり、

外で鼻が痒くなった彼女は私にティッシュを求めてきたが、

丁度手持ちにないことを伝えると、

「おけ!大丈夫大丈夫~!」と自らのカバンを漁り始めた。

なんだ自分で持っているのかと呆れかけたとき、

彼女はおもむろに自身のノートを出し、

勢いよくページを破ったかと思うと、その白紙ページで鼻をかんだ。

化け物である。

またある時は、カフェでお茶をしていたところ、

それなりに溜まったスタンプカードにガムシロップを零してしまった。

「うわあ!ごめん!店員さんにもう一枚もらえるか聞いてみる!」と言うと、

「いや大丈夫大丈夫~!」とスタンプカードを手に取り、

目の前にあった自身のお冷で洗濯を始めた。

やはり化け物である。

そんな彼女がある時、長く付き合っていた彼氏とお別れをしてしまった(彼氏がいたことが今となっては不思議で仕方ない)。

しかも分かれる際に20,000円を奪われたようだった。泣きっ面に蜂とはこのことである。

ある時、絶望のどん底にいた彼女から深夜1時頃に連絡があった。

それはテレビ電話で出てみると、

真っ暗なな海が画面いっぱいに映し出された。

「Mちゃん…?何、え、今どこいるの?」

「riaちゃん…海って…本当に綺麗だね……」

「あ?うん…え、大丈夫?どこ?今どこなの?」

ここで電話が切れた。

かけなおしても繋がらなかった。

私は胸騒ぎがしたが、連絡が取れないことにはどうしようもない。

彼女が何か危険な決断を下していたら…?このままもう会えなかったら…?

私は次の日学校に現れなかったら警察に連絡しようと心に決め、

眠れない一夜を過ごし、バキバキ状態で学校に向かった。

そこに、Mちゃんはいた。

当たり前のようにいた。

不安と焦りと安心でこみ上げてくるものを抑えながら彼女に昨夜の話を聞くと、

Mちゃんはショックのあまり家にこもっておられず、車をかっ飛ばして海へ。

そこで砂浜に「20,000円」と書き、

波に攫われていくのを見届け、完全に消えるとまた書き攫われ…を繰り返していたようだった。

あの時Mちゃんを殴らなかった私を誉めてあげたい。

ちなみにスマホは電話をかけてすぐに充電がきれたそうだ。スマホ世代とは思えない、杜撰な管理である。

とまあ、私の周りにはちょっとだけ「変」な友人が集まってくる。

まだまだ他にもたくさんいるのだが、

これ以上はカロリーオーバーなので、また思い出した時にでも書こうと思う。

では。

ria